【7月のつるバラ作業】シュートの保護と整理 ハダニとコガネムシに注意!
東北は梅雨入りしたばかりですが、梅雨明けすると一気に盛夏がやってきます。暑い夏は人間にとってもつるバラにとってもツライ時期。今回は、7月にやっておきたいつるバラ作業として大事なところをまとめておきたいと思います。
シュートの保護と整理
先月ぐらいから勢い良く伸び出したシュートは折れないように麻紐などで支柱や構造物に固定しておきます。とくに今年伸びた新しいベーサルシュートは来年の主枝となる大事な枝なので、うっかりしてポッキリやってしまったらかなり落ち込むことになります。そんな悲しいことにならないためにもシュートの取り扱いは慎重に行うようにしましょう。
一方で大きく茂りすぎたつるバラの場合は、風通しを良くして蒸れを防ぎ、病害虫の発生を予防するためにもシュートを整理してもOK。このときに整理するシュートは、
- 勢いがなくなった古い枝
- 細くて貧弱な枝
などで、新しいシュートはそのまま残すようにします。不要なシュートを剪定して整理すると、新しいシュートに十分な日光が当たるようになるので生育が順調に進みます。
7月に気をつけたい病害虫
梅雨が明けた頃から著しく発生するのがハダニ。ハダニは高温乾燥を好む害虫で、バラの葉裏にくっついて樹液を吸います。予防と対策は葉裏に水を直接噴射すること。薬剤を使わずとも水の勢いで吹き飛ばすことができるので2週間に1度ぐらい行えば完璧だと思います。
ハダニは害虫としてそれほどやっかいなものではありませんが、この時期に恐ろしいのがコガネムシです!コガネムシの成虫が花を食害しにやってくるのはまだ良いとして、本当に怖いのはコガネムシの幼虫です。コガネムシの成虫が土に産卵すると、土の中で幼虫がバラの根を食い荒らすようになります。そうなってしまうと根がどんどんなくなっていき、最後には株全体が枯死してしまうことに…。
土の中での出来事は全くもって分からないことなのでどうしようもないですが、コガネムシの成虫が土に卵を産むのを防ぐためにこんな商品もあります。
そもそもの原因であるコガネムシの成虫自体をどうにかしたい場合は、フェロモンでおびき寄せて捕獲するこんな商品もあります。
植物の心臓部分は根っこなので、根を食い荒らすコガネムシの幼虫はバラの生命をおびやかす天敵以外何者でもありません。
コガネムシの幼虫に根をやられているかどうか見極めるポイントとしては、土の乾き方が遅くなってくること。根が少なくなればなるほど水を吸い上げる力がなくなってくるので、それだけ土も乾かなくなってくるんですね。夏場なのに土の乾きが遅いな~と思い始めたら、もしかしてコガネムシの幼虫が根をむさぼるように食べているのかも!?考えるだけで恐ろしいですね…。