バラの花後の手入れ方法|花がら切りをしないとどんな悪影響がある?
一季咲きバラの場合は翌年の花のために、四季咲きバラの場合は次に咲く2番花のために花を咲かせる枝をしっかりと充実させる必要があります。 その作業が花後の花がら切りですね。
バラの花がら切りは花が終わりかけたタイミングでなるべく早く行うのが基本。ですが、いろいろな事情で花がら切りのタイミングを逃してしまったり「作業をしたくてもできない…」なんていう日もありますよね。
今回は、さまざまな理由からバラの花がら切りをしなかった場合、バラの生育にどんな悪影響があるのか調べてみました。
実を結ぶために株の体力を消耗し、翌年の花付きが悪くなる!?
「野生種」と言われるようなバラの品種の多くは、春に花を咲かせた後、花がら切りをせずにそのまま放っておくと実を結びます。いわゆるローズヒップですね。最初は緑色の小さな実ですが、秋には真っ赤に色づいてとても魅力的な姿を見せてくれます。 ですが、バラにとって実を結ぶことは株の体力を消耗してしまうほど大変なこと。実を結ぶことで株の負担が増えてしまうので、しっかり花がら切りをしたときと比べると翌年の花付きが悪くなってしまうんですね。翌年の花付きが多少悪くなったとしてもローズヒップを楽しみたい場合は、あえて花がら切りをせずにそのまま放っておきましょう。
花がらを放っておくと、灰色かび病(ボトリチス病)の原因になる!?
バラの花後、花がらをそのまま放置しておくと、やがて花弁が散って葉っぱの上にくっついたりすることがあります。 葉っぱが乾いているときは枝を軽くゆすってあげれば花弁が下に落ちますが、葉っぱが濡れてしまっていると葉っぱの上に散った花弁はそのままくっついた状態で腐っていきます。この状態のまま放置すると引き起こされるバラの病気のひとつが灰色かび病、別名ボトリチス病です。
灰色かび病はつぼみや花、葉などに灰色のかびが生える病気で、梅雨など雨の多い時期に多く発生します。発症初期段階は花弁に赤い斑点が現れ、進行すると茶色に変色して腐っていきます。風通しを良くしてかびが発生しにくい環境を整えることが予防対策のひとつなので、バラの花後に花がらをそのまま放置しておくよりも花がら切りを行って取り除いておいてあげたほうがいいわけですね。
つるバラなど花付きが豪華だったバラはその分花がら切りの作業が大変!ですが、株の体力消耗を抑えるためにも病気の発生を防ぐためにも何とか時間を作って花がら切りを行いたいものです。