地下茎で増える雑草だらけの庭…厄介な根っこの持ち主はアレチヌスビトハギだった!
わたしの庭は、ありとあらゆる雑草を取り揃えている大型ショッピングモールのような庭です。春先は地道に雑草取りをしていたのですが、夏場は猛暑のなか外には出たくないので生い茂る雑草を横目に見ながら見て見ぬふりをしていました。
場所柄どうしても笹が生えやすいという環境のようで、このあたりは笹だらけの庭が多く。わたしの庭にもところどころ笹が顔を出していて、なんとかならないかな~と悩みの種でした。それで一度、葉に浸透して根まで枯らすタイプの除草剤を噴霧器でまいたりしたのですが、そのときに葉が出ていなかった雑草には効かなかったので、ひと夏を超えてまた雑草パラダイスと化したのです…。
雑草については少しずつ勉強中なのですが、バラを植え付けるための穴掘りの際に散々手こずった、太くて長い根っこの持ち主がここにきてようやく判明しました。上の写真でもひときわ目立っている、「アレチヌスビトハギ」という雑草です。
このアレチヌスビトハギ、国立環境研究所の侵入生物データベースにも登録されている厄介な雑草で、太い地下茎があるため簡単には抜けず、地上部を刈り取ってもすぐに再生するという本当に手に負えないヤツなのです。
放っておくとこのような花穂を上げ…
紫色の花を咲かせ、その後に平べったい実ができます。
そしてその実がこれまた厄介で、動物の毛やわたしたち人間の衣類にくっついて離れないんですよね。
これが服にいっぱい付くと取るのが面倒で面倒で…。その実の中にはもちろん種が入っていて、いろいろな場所に運ばれて生育地を広げていくんだとか。
「いろいろな場所」とは言ったものの、名前から分かるようにやっぱり荒地や人の管理が行き届いていない道端などが主な生育環境のようです。わたしの庭も管理が行き届いていない荒地だったということでしょうか…。
アレチヌスビトハギは、春に大型アーチを設置したときにはそんなに目立っていなかったのですが、夏を越してから急激にあちこちからその姿を見せるようになりました。つるバラ ブラッシュノアゼットの隣にもかなり成長してしまったアレチヌスビトハギが堂々たる姿を見せており…。
株元を掘っていくと、細い枝の姿とは対照的な太さの根っこが出てきました。ごぼうみたいにぶっとい地下茎です。
アーチ横の1株からこれだけの地下茎が出てきました。全部取り切れているわけではないと思うので、これでもほんの一部なんでしょうね。
「生態系被害防止外来種リスト」で「その他の 総合対策外来種」に指定されているアレチヌスビトハギには、「アレロパシー」という作用があり、他の植物の成長を阻害し、日本固有の在来種を駆逐しながら増殖していくんだそう。これって、簡単に言えば侵略者ですよね。そんな恐ろしげなる雑草がわたしの庭に蔓延しているかと思うと本当に怖いです。
アレチヌスビトハギを駆除するには、地道に地下茎から抜き取るしか方法はないようで。根まで枯らす系の除草剤ではいまいち効果が見られなかったので(全くないわけではないのですが…)、庭から根絶させるにはかなりの作業量が必要になりそうです。