良いバラってどんなバラ?良いバラの苗は枝が3本って本当??
「良いバラの苗は枝が3本である」これはバラの生産現場で長年の間まことしやかに言い継がれてきたことらしいですが、この真偽のほどは?というと、どうも必ずしもそうとは限らないようです。
バラにはいろいろな系統や品種があって、花も葉も株全体の性質もそれぞれ多種多様。なので、バラ全部を一括して「良いバラの苗は枝が3本である」とは一概に言えないということなんですね。そもそも、“良いバラ”っていう定義も人それぞれ、条件や環境によって考え方が異なりますし、一体どういうバラが良いバラなのかはあいまいなものです。
病気に強くて丈夫なバラは誰にとっても良いバラであるとは思いますが、大きく成長するバラが必ずしもすべての人にとって良いバラだとは言えません。なぜなら、ベランダなどの小さなスペースでバラを育てたいと思う人にとってはあまり大きくなりすぎないコンパクトにまとまるバラが良いバラであったりするからです。そのほか、あまり日当たりの良くない庭でバラを育てたい人にとっては耐陰性の強いバラが良いバラであったりしますよね。鉢植えでバラを育てる場合は、人によっては植え替えの手間を減らすために成長が遅いバラを選ぶ人もいます。
このように考えれば考えるほど良いバラというのは育てる人の性格や考え方、育てる場所や環境によっていくらでも変わってくるということなんです。
とは言え、バラの苗を選ぶときには良いバラを選びたいものですよね。どの系統、どの品種であっても共通する条件としては、現時点で病気がなくてしっかりとした生育が見込めるもの。たとえ耐病性が高い品種であってもその性質に安心してその後の管理を怠れば病気が蔓延してしまうことだってありますし、逆に耐病性が低い品種であっても適切な管理をしっかり行って大切に育てれば病気にかかるのを防ぐことだってできます。
バラの苗を選ぶときには枝の本数よりも枝の太さや充実度を見るのが確実。そしてそのバラを自分にとっての良いバラにしていけるかどうかはまさにその後の栽培方法や管理にかかっていると思います。