バラの切り花を室内で楽しむためのスリップス(アザミウマ)対策

バラの切り花を室内で楽しむためのスリップス(アザミウマ)対策

庭でキレイに咲いたバラを切り花にして家の中でも楽しみたいのに、花の中を縦横無尽に歩き回る小さな虫、スリップス(アザミウマ)が潜んでいるがために室内にバラを持ち込むのを断念せざるを得ない…という方、かなり多いのではないでしょうか。

そこで今回は、バラを切り花にして室内に飾るときのスリップス対策について薬剤以外でできることをお話ししたいと思います。

薬剤以外のスリップス対策

スリップス対策として薬剤以外で簡単にできることには、つぎの3つがあります。

  • 粘着トラップで捕殺する
  • 青色バケツトラップで捕殺する
  • スリップスが花の中に潜り込む前にバラを切る

ひとつひとつ簡単に説明していきますね。

粘着トラップで捕殺する

スリップスって、よーく見ると羽のようなものが背中についていて飛べるんだそう。飛べるから高い位置に咲いているバラの花の中にも簡単に潜り込むことができるんでしょうね。調べてみると、あんなに小さいくせに5mぐらいは飛ぶらしいです。実際にスリップスが飛んでいるところを見たことはありませんが、(あまりにも小さいですしね)花から花へと飛び移りながら、花やつぼみの汁を吸ってその部分を変色させてしまいます。せっかく大きくて形の良いバラが咲いても、スリップスが吸汁した跡が茶色っぽくくすんで変色していては台無しですよね。

スリップスは放っておいてもバラを枯らしたり弱らせたりするわけじゃありませんが、バラの美観を損ねてしまうことになるのでなんとかしたいものです。バラを栽培している花農家さんなどは、このような粘着トラップをぶら下げてスリップスを捕獲しているそう。

>>ビタットトルシー

バラを美しい状態で出荷することが目的である花農家さんにとってはお手軽なうえに効果の高い商品だと思います。

…が、これを庭にぶら下げて使うのは景観の面から考えてもかなり勇気がいるなーと。正直、スリップス対策のためだけに使いたくはないかなぁ…という感じです。でも、切り札のひとつとして目立たないところに仕込んでおくというのもアリかも??

青色バケツトラップで捕殺する

なんでも、噂によるとスリップスは青い色を好むそうです。先ほど紹介したビタットトルシーにも青色タイプがあるので、黄色と青色でどちらに多くかかるか実験しても面白そう!

そう言えば、昨年の夏に庭でプール遊びをして一晩そのままにしていたときのこと。青色のビニールプールの水面に小さな虫から大きな虫までありとあらゆる虫が飛び込んでおぼれ死んでいたという記憶がよみがえってきました。闇夜のビニールプールは、月の光を受けて青白く発光するので、 水面の輝きに虫たちが寄ってきたのでしょうね。

このことから、青色のバケツに水を張っておびき寄せてみてはどうかと思ったんです。ですが、場合によっては蚊が大量発生することも考えられるので、常駐トラップとしては使えないかもしれませんが。水に薬剤を混ぜてみるのも効果がありそうですが、子どもやペットのことを考えると難しいですね。

スリップスが花の中に潜り込む前にバラを切る

これが一番安全で手間もコストもかからない方法ですね。スリップスはバラのつぼみにもともといるような虫ではなくて外から飛んできてバラの花に潜り込む虫なので、スリップスが花の中に潜り込む前にバラを切り花にしてしまうのが手っ取り早いです。スリップスは早いときで緑のがくが割れた段階からバラに侵入するらしいので、遅くても3分咲きぐらいになる前に切り花にしてしまうのが得策です。それでも多少は潜り込んでいるかもしれませんが、花を下に向けて振り落とすように小刻みに振ればほとんどのスリップスは下に落ちるので何とかなるかと。

スリップスは黒いものと黄色いものがいるので、真っ白な紙の上で振ると黒は目立ちますが黄色はなかなか見えにくいです。落ちたスリップスは確実につぶしておかないとまたバラに舞い戻ってしまうのでここは見逃さないように退治しましょう。

こういう感じで庭のバラを早い段階で切り花にすれば、スリップスの被害を最小限にとどめることができますし、スリップスは基本、花から外に出て行きたがらないのでそのまま飾っても大丈夫かと思います。あとは花が弱りきる前に早めに処分という感じでしょうか。

スリップスさえいなければもっと庭のバラを室内で楽しめるのに~!と、いつも悔しい思いをしていますが、なかなか際立った対処法もなく、本当に難しい害虫だなぁ…とつくづく思います。

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