病害虫に強いバラでも注意すべき害虫チュウレンジハバチの幼虫対策

玄関のポーチ横に大型コンテナで育てている白モッコウバラにたくさんのつぼみが付いているのを発見しました。今年も無事に開花してくれそうで安心です。モッコウバラは野生種のバラなので病害虫には強いのですが、それでもやっぱり注意すべき害虫がいます。
今回は、病害虫に強いバラでも注意すべき害虫、チュウレンジハバチの幼虫についてのお話です。
チュウレンジハバチってどんな虫?
モッコウバラのようにほとんど無農薬で育てられるバラでも敵わないのが、どこからか飛んでくる虫。とくにチュウレンジハバチには悩まされることが多いですよね。バラに被害を与えるのは主にチュウレンジハバチの幼虫ですが、まずはチュウレンジハバチの幼虫のお母さん、つまりチュウレンジハバチの成虫が、どんな虫なのか説明するところから始めますね。
チュウレンジハバチはハバチ(葉蜂)の仲間で、成虫の体長は約2cmほど。“ハチ”という名がついていますが、毒針はなく人も刺さないハチなのでそのあたりは安心です。見た目も一般的なハチのイメージとはちょっと違っていて、全体が黒くてお腹だけが鮮やかなオレンジ色をしています。

チュウレンジハバチがバラに与える被害は?
チュウレンジハバチの成虫は、バラの枝に傷をつけて産卵するのでまあまあ腹が立ちますが、もっと問題なのはその幼虫たち。チュウレンジハバチの幼虫は、バラの葉を食べる幼虫として多くのロザリアンを悩ませている害虫なんです。チュウレンジハバチの幼虫が大発生したときは、こんな恐ろしい光景を目にすることに…!

はらぺこあおむし(チョウの幼虫)のように1匹ぐらいならまだしも、うじゃうじゃと葉っぱに群がるたくさんの幼虫を発見してしまったときには、 見慣れている光景とはいえ「ギャーッ!」と悲鳴を上げそうになります。実際には、ご近所が気になってそんな悲鳴は上げませんが(笑)。
チュウレンジハバチの幼虫は、バラの枝に産みつけられた卵からかえります。幼虫が大量発生している場所の近くの枝をよく見てみると、チュウレンジハバチのメスがつけた細長い切り傷が見つかると思います。
↓こんな傷ですね。

この切り傷の中に卵が産みつけられていたんですね。産卵時の切り傷は裂けたような跡になってしまうので、見た目にあまりよくありません。
裂けた跡がそんなに大きくない場合はこれと言ってバラに悪い影響を与えるわけではありませんが、パックリと広がるように裂けているときはその部分から枝先にかけて生育が悪くなってしまったり、病原菌が入りやすくなってしまうことも。バラが枯死するほどの被害にはならないので、それほど大騒ぎするものではないですが、見た目に気持ちいいものではないですよね。
チュウレンジハバチの幼虫の発生場所と発生時期は?
チュウレンジハバチのメスは、バラの枝に卵を産みつけます。その後、卵からふ化した幼虫は柔らかそうな若葉を見つけてムシャムシャと食べ始めるわけですが、緑色をしているので小さいうちは見つけるのが大変だったりします。幼虫が少し大きくなって葉を食べる量が多くなってくると、バラの葉っぱが変な形になっていることに気づいて幼虫発見!となるんですよね。
チュウレンジハバチの幼虫が発生する時期は、4月~11月。まさにバラの生育期と重なる時期になります。チュウレンジハバチの幼虫が食べるのはバラの葉なので当然と言えば当然ですね。チュウレンジハバチの幼虫は、バラの生育期間中いつも気にしておかなければならない害虫だということです。
チュウレンジハバチの幼虫を発見したらどうする?
チュウレンジハバチの成虫は、メスが産卵のためにバラの枝に傷をつけるぐらいなのでまだいいですが、卵からふ化した幼虫たちはバラの葉の柔らかそうなところだけを選んでひたすらむさぼり食うので、放っておくと葉脈だけが残された丸裸状態になってしまうんですよね。さすがにこれはまずいので、日頃からバラのパトロールを念入りに行って、幼虫がまだ小さいうちに捕殺するようにします。
チュウレンジハバチの幼虫を捕殺するときは割りばしなどでつまむようにして捕るのがおすすめ。面倒でも1匹ずつ捕まえて容器に入れ、まとめて殺虫剤をかけたほうが殺虫剤の使用量も少なくて済みますし、四方八方に薬剤散布をすることもなくなるので手軽でいいですよ。特に小さい子どもやペットがいる場合は薬剤散布を極力控えたいですからね。
ただ、あまりにも葉が食べられてしまっている場合は、葉ごと取って捨ててしまっても良いでしょう。葉脈だけを残しておいても仕方ないですし、駆除する手間も大幅に少なくなります。
ちなみにチュウレンジハバチの成虫は飛び回って好きなところに行くので、具体的にどうこうしたほうがいいという対策はありません。ですが産卵中のメスはバラの枝にぴったりとくっついて動くことができないので、簡単に捕まえることができてしまいます。わたしも以前、捕まえたことがあるのですが、そのときは産卵中のところを無理に引っ張ったので胴体から半分に切れてしまいました…。(リアルな表現、すみません!)
害虫を発見したときの対策についてバラの栽培本などを見ていると、“捕殺する”と簡単に書かれていることが多いですが、実際にやってみるとかなりショッキングです。チュウレンジハバチは俊敏なタイプのハバチではないので、捕まえようと思えば簡単に捕まえることができるのですが、できればそっとしておきたいもの。
一番手軽なのは、卵から幼虫がふ化する前に対処してしまうこと。産卵された枝には細長い縦の傷が付いていて、その傷の中に卵が産みつけられているのですが、こういう傷を発見したら先のとがった針のようなものでその傷口をなぞるように引っかいておきます。
↓これは、おそらく産卵したばかりの初期段階の傷かと。
マチ針を取りに家へ戻ろうと思いましたが、どの枝か分からなくなってしまうのと普通に面倒だったので、爪で傷をなぞっておきました(笑)。こういうことができるようになったのも、バラ栽培のおかげですね。幼虫になってから捕殺するのと卵のうちに対処するのとでは、やるほうも後味がだいぶ違うので善は急げ!ですね。
チュウレンジハバチの幼虫に効果がある薬剤は?
今までお話ししてきたように、チュウレンジハバチの成虫に卵を産みつけられないようにするための対策はありません。なので、チュウレンジハバチの幼虫対策としては、予防薬剤ではなく対処薬剤がメインになります。
対処薬剤の中でも効果があるのは以下の薬剤。
チュウレンジハバチの幼虫の対処薬剤
市販されている薬剤で言うと、スミチオン乳剤とかカダンプラスDXなどがおすすめですね。
どうしても避けることのできない、チュウレンジハバチの幼虫…。思いがけず出くわしてギョッとしてしまいますが、日頃の観察を怠らず被害を最小限に食い止めたいものです。
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いつも楽しみに拝見しています。
本格的に栽培を始めて2年ほどですが、本で勉強するより
参考になり、日頃の栽培に利用させて頂いてます。
チュウレンジバチは、昨年散々悩まされました。早速試してみます。
うどん粉病が今年は早くから出てしまい困っています。いい対処法
があったら教えてください。
ちなみに、モッコウバラについては参考にさせて頂き栽培から4年目
で超満開になりました。これからもご教授よろしくお願いします。
おみきぞみこさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
参考にしていただいているとのこと、うれしいです^^
チュウレンジハバチは予防しようがないので大変ですよね。
日頃の観察がカギですね!
うどんこ病は気温が15度以上になってくると発生しやすくなるので、
ちょうど今時期が出始めになりますよね(>_<)
なので、この時期は予防のためにも一度大がかりな薬剤散布を行うのがおすすめです。
うどんこ病はカビによる病気なので、発生している部分が少ない場合は
白い粉(カビ)をふき取るかその部分を切り取ると確実ですね。
全体に広がっているようなら、サプロールとダコニールを合わせた治療薬剤を
噴霧器を使って散布するといいですね。
モッコウバラ、超満開になったんですね!
4年目ともなると見事な景観でしょうね~( *´艸`)
こちらこそ、これからもよろしくお願いします^^