意外と知らない「切り接ぎ」とは?バラの接ぎ口を埋めてはいけない理由

意外と知らない「切り接ぎ」とは?バラの接ぎ口を埋めてはいけない理由

バラの苗の株元を見てみると、テープがぐるぐる巻きにされている場合がありますよね。バラを初めて手にする方からすれば「何これ??もしかして折れてるの!?」っていう感じかもしれません。でもこのテープは切り接ぎした部分を固定して保護するためのもの。いわゆるバンソウコウや包帯のようなものなんですね。

さて、ここで“切り接ぎ”っていうのは何??という方のために。バラを増やすには一般的に挿し木接ぎ木という方法があるんですが、接ぎ木というのは簡単に言うと、土台となる台木に増やしたいバラの枝をくっつけることです。台木として使われるのは主にノイバラで、丈夫なノイバラを台木にすることで丈夫さでは劣る園芸種の弱点を補うことを目的としています。

バラの苗を植えるときには“接ぎ口を埋めないように”注意しなければいけないのですが、この具体的な理由を知らない方は意外に多いようです。 切り接ぎ苗のバラの場合は、テープが巻かれているところが接ぎ木した部分で“接ぎ口”と呼ばれるのですが、この接ぎ口を土の下に埋めてしまうと丈夫な台木ではない園芸種の枝から根が出てしまう可能性があるんですね。そうなるとせっかく丈夫に育てようと台木にくっつけた意味がなくなってしまいます。なので、接ぎ口はしっかりと地面の上に出るように植え付けることが大事なんです。

ちなみに、接ぎ木には切り接ぎのほかに芽接ぎというものもあります。芽接ぎされたバラ苗の場合は、接ぎ木苗のようにテープが巻かれていないこともあるので植え付けのときは接ぎ口が土にもぐってしまわないように十分注意する必要があります。テープが巻かれているバラ苗を植え付ける場合は、テープをうっかり取ってしまわないように気をつけましょう。植え付けてから月日が経ちバラが大きく成長してくると、接ぎ木のときに使われたテープは自然にポロッと取れるようになります。それまではテープはくっつけたままでいいんですね。

バラを育てていくうえで、事あるごとにこうしなきゃいけないという決まりがあったりしますが、ただ漠然と作業をしていくよりもちゃんとした理由が分かったうえで作業をしていくほうが納得して作業できますし何より楽しいですよね。そんなわけで、これからもバラについて日々勉強を続けていきたいと思っています(^^)

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