つるバラ レイニーブルーに黒星病の治療薬剤サプロール乳剤を散布!

昨年から引き続き、越冬した黒星病の病原菌と戦うことになってしまったつるバラのレイニーブルー…。黒星病は本当にあっという間に被害が広がってしまうので、のんびりしてはいられません。黒星病にかかってしまったらこれ!という治療薬剤のサプロール乳剤を散布したいと思います。

バラが黒星病にかかってしまったら?

黒星病にかかってしまった葉はそのままにしておくと病原菌の感染を広げる原因になってしまうので、なるべく早い段階で取り除くのが基本。「症状が出ている葉はすべて取り除く」というのが黒星病治療の第一段階ですよね。

ですが、この“症状が出ている葉”というのがなんとも曖昧な定義で…。黒星病の症状は軽いものから重いものまでさまざま。墨をこぼしたような斑点が目を凝らさないと分からないぐらいうっすらと現れている初期段階の葉もあれば、斑点が全体に広がって緑色が退色し、葉の色が黄色く変色してしまったものもあります。

↓わりと初期段階の病葉。 バラ 黒星病 ↓葉緑素が失われた末期症状の病葉。 バラ 黒星病 これらはすべて“症状が出ている葉”になるので、取り除く対象になるのですが…。黒星病がバラの株全体に広がってしまった場合、症状が出ている葉をすべて取り除くのは大変ですよね。

そもそも黒星病は症状が進むとすべての葉が落ちてしまう病気。葉はバラが健全に生育するために光合成によってエネルギーや養分を作り出す大事な部分なので、「葉がなくなる=健全な生育が妨げられる」ということになります。

葉がなくなってしまう黒星病の被害を広げないために葉を取り除く…というのは当然やらなければいけない作業ですが、これってちょっと矛盾していると思いませんか?なので、わたしは初期段階の葉の場合は感染が広がるのを恐れず残すようにしています。これには賛否両論あると思いますが。

うっすらでもなんでも症状が目に見えて現れている以上、正直もうあきらめるしかありません。たとえ葉をすべて取り除いたとしてもバラの枝の上で病原菌が生き続けるので、軽い症状が出ている葉を残した状態とそんなに変わりがないんじゃないかなと。どうせ病原菌を完全に取り除くことができないのなら、少しでもバラの株に体力を残すために光合成ができる葉は残しておきたい!そう思ったんですね。

黒星病の治療薬剤サプロール乳剤を散布してみた

今回は光合成に使えるだろう黒星病初期段階の葉をあえて残したうえで、黒星病の治療薬剤として知られているサプロール乳剤を散布しておきました。サプロール乳剤は葉の中に成分が浸透するタイプの黒星病専門薬なので、今後まとまった雨が降り続かない限りなんとか効果が現れてくるんじゃないかな~と期待半分あきらめ半分の気持ちでいるところです。

サプロール乳剤のほかにはダコニールなんかも黒星病の治療に適応している薬剤です。サプロールと一緒に使うのもいいですが、ローテーションで使おうと思ったので今回ダコニールは混ぜませんでした。ちなみにサプロール乳剤には展着剤のダインを混ぜて散布しました。

黒星病は露地栽培バラの宿命…

ハッキリ言って黒星病は露地栽培のバラであればどうしても避けられない運命にあるもの。よほど徹底して定期的な薬剤散布を行うかしなければ、 雨が降り続いたときなどをきっかけにいとも簡単に発症してしまうんです。雨や夜露、水やりの際の水滴などを媒介して感染していくので、根絶がとても難しいですよね。しかも、寒さが本格的になっても病原菌は生き残って越冬するというから厄介です。

株の体力を温存しながら黒星病の被害を最小限に食い止める…難しいですが上手く付き合っていくしかないですね。

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