バラの新苗と大苗とはどんな苗?違いと特徴について解説
園芸店などで販売されているバラの苗には新苗と大苗がありますよね。この新苗と大苗、一体何がどう違うのか知っていますか?今回は、バラの新苗と大苗がどんな苗なのかその違いと特徴についてお話ししたいと思います。
バラの新苗とは?
新苗は“新しい苗”と書くことからも分かるように、苗木としては若い苗です。前の年の9月ごろに芽つぎしたものか、冬につぎ木したものが春になって出荷されます。まだ1年も経っていない苗なので、まさに赤ちゃんの苗ですね。
一般的に新苗は育てるのが難しいと言われたりして、バラ栽培初心者の方には大苗がおすすめされたりすることもありますが、つるバラに関して言うとそうとも限らないようです。むしろ、すでに生育をスタートしている分、苗の生育具合を確認できて安心な面があります。
春、4月ごろから販売される新苗は、出回る品種の数が多くて価格もお手ごろ。新苗は1本の枝が伸びてつぼみがついているものがほとんどで、時期によっては花が咲いていたりします。なので、バラの苗を選ぶときに生育状態を確認して選ぶことができたり、実際に花の姿を見て選ぶことができるというメリットがあります。
一方、新苗のデメリットとしては株が一人前に充実するまでは手がかかるということです。これも人間の赤ちゃんと同じようなものですね。花を咲かせて体力を消耗させないようにピンチ(摘心)と呼ばれるつぼみを摘み取る作業を頻繁に行う必要があったり、植え付け後の管理に一手間かかるのが新苗です。
バラの大苗とは?
一方、バラの大苗とは前年の夏から秋に芽つぎしたものや冬につぎ木したものを地面におろして1年間養成し、冬に掘り上げた状態の苗を指します。大苗は苗木としての成熟度合いが高く2年苗とも呼ばれたりします。新苗と違って株が充実しているのが特徴です。
掘り上げたばかりの状態の苗は裸苗と呼ばれていて、このときは根や枝がとても乾きやすくデリケートです。この裸苗の根を乾燥から守るためにピートモスで保護されたものが大苗になります。大苗の良いところは苗木として成熟しているところですが、掘り上げてから定植して根付くまで少しでも乾燥させてしまうと大きなダメージを受けて枝にしわがより、上のほうから枯れ込んでしまうというリスクがあります。
新苗も大苗もどちらも一長一短あって一概にどちらがいいとか悪いとかは言えませんが、わたしだったら価格が安くて成長過程が見られる新苗を選びますね。大苗のように移植にともなうリスクがなく、根付くのが早いのも安心ですし。
以上、新苗か大苗か選ぶときの参考にしてみてくださいね(^^)