バラのシュートとは?ベーサルシュートはなぜ発生する?
バラを育てていくうえで知っておきたい基礎用語に、バラの“シュート”というものがあります。バラを栽培し始める前は、シュートと聞くとサッカーのシュートのことしか頭に思い浮かばなかったわたしですが、バラを育て始めて5年になる今では、シュートと言えばバラのシュートのことしか思い浮かばないぐらいになりました(笑)。
それで、シュートとは?ということですが、簡単に言うと新しく伸び出した太い枝のことです。大体はバラの花が咲く前や咲いた後に発生することが多いのですが、このシュートが出てくるとなんだかとてもワクワクしてくるんです。
以前、雪の重みで枝が折れてしまった木立バラをやむなく強剪定した話をお伝えしました。
そのときに可愛そうなぐらい切り詰めてしまったハンスゲーネバインの株元からこんなに勢いが良くて元気なシュートが2本も出てきたんです!まだ出だしなのでシュートが短くて画像では分かりづらいかもしれませんが、手前と奥に2本の若いシュートがにょきっと顔を出しています。バラの新梢は赤紫色なので、もともとの枝と比べると分かりやすいでしょうか。
このように株元から勢いよく伸び出しているシュートのことは“ベーサルシュート”と呼びます。“ベーサル”というのは「基底の」とか「基部の」とかいう意味で、枝が根元から発生しているためにこう呼ばれています。
ベーサルシュートはこのまま順調に成育すれば、株を構成する親枝に取って代わるような主枝になるもの。バラの株全体にとってすごく大事な枝なんですね。
このベーサルシュートに対して古い枝の途中から出るシュートのことを“サイドシュート”と言い、このサイドシュートも枝を剪定する位置を決めるための大事な枝になります。
今回、ハンスゲーネバインから発生した2本のベーサルシュートですが、このベーサルシュートは必ずしもすべてのバラに発生するものではありません。バラの品種によっては新しいシュートが出にくいものもあり、古い枝を大切に扱っていかなければならない場合があります。ベーサルシュートが発生しやすいかしにくいかは、実際にバラを育ててみないことには分からないことだったりするので、ハンスゲーネバインがシュートを更新するタイプのバラだということが分かった!というのが今回学んだことです。
やっぱり、剪定の時期を過ぎてからの強剪定でハンスゲーネバインが生命の危機を感じてベーサルシュートを伸ばしたのではないか??と思います。つまり、ベーサルシュートが発生する一番の理由として考えられるのは、種の保存のための株の更新ではないかと。
雪囲いが甘かったせいで春先に深く切り詰めてしまい、一時は可愛そうな状態になってしまっていたハンスゲーネバインですが、無事にベーサルシュートが発生して本当に良かったです(^^)
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